千代紙って?
こんにちは管理人です。今回は千代紙についてちょっと書いてみようと思います。
私はこの年になるまで千代紙とは数えるくらいしか接点がありませんでした。といいますのも兄弟は男ばかりの3兄弟、幼少期は基本的に野山を駆け回っていました。当時よく行っていた親戚の家にいとこの姉妹がいて、彼女たちの部屋に色鮮やかな模様の小さな箱が飾ってあった、それが千代紙で作ったものだというのを認識したのも相当大きくなってからだったと記憶しています。
起源は京都・江戸とさまざまありますが、木版刷りの技術の発達とともに量産されるようになり、武家の女性を中心に贈り物の包装紙から折り紙などの娯楽などに広く親しまれるようになったようですね。
京千代紙、江戸千代紙
千代紙には「京千代紙」と「江戸千代紙」がありその名のとおり、京千代紙は京都、江戸千代紙は江戸で作られたものでそれぞれ特徴があります。まず京千代紙なのですが、公家文化よろしく伝統的な有職文様から始まり、一年を通してさまざまな年中行事が行われるそれにちなんだ文様が作りだされました。色使いとデザインの渋さが特徴。おもむきがあるともいえますね。対する江戸千代紙は歌舞伎や芝居を元にイメージされた華やかできらびやかなものが多く、町人文化の興隆とともに庶民に広く普及しました。江戸っ子気質からでしょうか、粋なものが好まれたようです。
ちなみに内助の功で有名な山内一豊の妻である千代が質素倹約のためか、ボロの着物を色々な柄のつぎあてをして着ていてそこから千代紙とつけられたという説もあるようですが、そもそも山内一豊の妻の名前は千代ではないらしいのでこれはどうも眉唾…みたいです。
いずれにしましても、豊かな色合いときらびやかな千代紙で折る折り紙は出来上がりも他の紙で作るものと比べて、より素敵なものになるのはいうまでもありませんね。