折り紙の流れ
7世紀初めに中国から紙の製法が伝えられ、それが日本独自の製法と材料を用いて「和紙」が作りだされました。薄くて丈夫な和紙はおもに写経や記録媒体として重宝されていたのですが、やがてお供え物や贈り物などを包む紙として使われるようになったそうです。
その包む紙を綺麗に折ることでお供え物や贈り物がより美しく価値のあるものと受け止められ根付いていったのでしょう。
今現在でもポピュラーな、折り鶴などの「折って楽しく、できて楽しい」折り紙はいつ頃から作られるようになったかは残念ながらよく分かっていません。ただ、江戸時代になり紙の生産量が増え、安価な紙が庶民にも広まり、そのことによって折り紙もいっそう親しまれるようになったのは間違いないのではないでしょうか。
江戸の紙漉き職人
明治時代に入ると折り紙専門の本などが出版されるようになり、幼稚園や小学校の教材としても採用されるようになりました。(折り紙を折るために必要な指先の細やかな動きや集中力は脳の発達に良いとされていたのでしょうね)
一枚の紙を使ってさまざまな形を作り見る人の目や心を楽しませる折り紙。日本だけにとどまらず世界的に注目され多くの愛好家などが盛んに活動されています。「親から子へ子から孫へ」連綿と受け継がれていく日本の誇るべき文化なのだと思います。